犬との主従関係を確認する時や、叱る時にマズル(口吻)を手で包むようにする事をマズルコントロールといいます。
決して力を込めず、そっと添えるようにします。
マズルコントロールは母犬が子犬にしてはいけない事を教える時にマズルや喉元を軽く噛む(あてる)ようにする行為を模したものです。
仰向けにして腹を撫でるのと同様に、主従関係を確認し、人の手を怖がらないよう慣れさせるのに用いられます。
叱る時にも母犬がマズルを銜えて低い声で唸るのを模して、マズルコントロールをしながら低い声で叱る方法もあります。
マズルコントロールの効果
マズルは犬にとってデリケートな部分であり、犬のタイプによっては無理にマズルコントロールをしようとしたことで余計に人の手を怖がるようになってしまうケースもあります。
また、主従関係が逆転してしまっている犬に対していきなりマズルコントロールをやろうとすると噛み付かれる危険もあります。
しつけにとても効果的だという認識が拡がり、問題行動のある犬に対してマズルコントロールを試みる飼い主さんも多くなりましたが、以上の理由から現在ではプロのトレーナーでもマズルコントロールは無理にはやらないという方が多いです。
早く言う事を聞かせようとしてマズルコントロールを用いる事はせず、まずは普段の態度から主従関係を意識したものに改めるところから始めましょう。
アイコンタクトが出来、お腹も触らせてしっかりと信頼関係が築けてから、機を見てチャレンジしてみるのはいいかもしれません。